ワンセグと録画

これまで、ワンセグのオンタイムでの視聴が難しいことを述べてきました。今回は録画機能について考えてみたいと思います。

現在、多くの携帯電話にワンセグ放送録画機能が付いています。micro SDカードの売り文句を見ても、ワンセグ放送の録画がムービーや写真記録と共に挙がっていますね。

しかしこのワンセグ放送の録画機能。どの程度使われているのか甚だ不思議です。以前のエントリで特に移動中におけるオフライン環境の多さについて述べました。特に都会での公共の交通機関利用時、外出時の視聴・録画は壊滅的と言えます。

職場は勤務に関わるから考えないとしても、家はどうでしょうか。先の視聴編でも触れましたが、家庭内と言えども特に鉄筋コンクリートの普及などにより、受信環境が良好な場所は限られます。窓際、それも環境によっては方角限定の場所に置かないと安定した受信は無理でしょう。ワンセグ放送対応端末の中にはイヤフォンケーブルをアンテナとして使って初めて安定した受信が可能な端末も多く、録画中もイヤフォンを刺したまま、かつ拡げたり何かに掛けたりと相当不格好な格好で放置しなければなりません。

このようにワンセグ放送を安定して携帯電話を用いて録画するには、受信環境の良好な場所に放置する、ということが必須になって来ます。
ここで考えてみて頂きたいのが携帯電話の役割についてです。あくまでも携帯電話はユーザの側にあるからこそ、電話、メール、お財布などの機能が果たされるのであり、携帯電話の都合で動かすことが出来ない、という状況は機械の役割としては失格なのです。100歩譲って充電中くらいでしょう。かと言ってユーザの都合で録画中に動かすと高確率で録画画面が乱れ、録画機能としての役割は低下します。ワンセグ放送対応ノートPCなどにも言えますが、「今録画中だから動かさないで!」というのは実用を考えるとナンセンスです。
数ある日本の携帯電話の機能において、最も存在意義がよく分からない機能の一つがこのワンセグ放送の予約録画機能だと私は考えます。恐らくワンセグ放送を見ていてたまたま面白いシーンが出てきた際にポチッと押す、というのが正しいワンセグの録画機能の利用方法なのではないかと思いますね。

そこで考えられるのは家電やPC、特にデスクトップPCと携帯端末の連携です。これらは固定の場所に設置されるため、携帯電話と違って移動が発生しにくく、安定した視聴が可能です。地デジのアンテナを引き込み、普通に録画する手段も考えられますが、モバイル端末へのコピー時のフォーマット変換は元より、コピーコントロールの都合上、携帯端末への移行は難しいと言わざるを得ません。この当たりはvaioシリーズとの連携でSONYが何とかしてくれるかな?と思ったのですがPSPであれば行けるようです。PSPを持たざるモンハン(モンスターハンター)に興味の無い私としては、PSPにモバイルの娯楽を集中しようとさせるSONYのやり方はイマイチ惹かれるものがありません。ソニーエリクソンも元気がさっぱりありませんしね。

もっと汎用的な手法は無いものかとぱっと探した感じではバッファローのUSBワンセグチューナーとUSBリーダーライターの組み合わせがありました。まだまだ対応製品に限りがありますが、携帯でテレビ番組を好きな時間に視聴することができる反面、逆にそこまで投資するのか?という気持ちがあります。既にHDDレコーダーなどに投資済みの人なんかだと特に沸き上がる当然の気持ちだと思います。

後日詳しく書く機会があると思いますが、テレビの前に人を釘付けにし、「テレビを見せる」ことができた時代から、他のメディアとしのぎを削り、「テレビ番組を観て貰う」時代に変遷した今、機構にとらわれず、積極的にコンテンツを外に出した方がお金が稼げ、出さないと他のメディアの面白いモノに食われてしまうと思うのですが。

あぁ、撮りためた「相棒」、いつ観ようかなぁ。。。