ワンセグ エリア放送 〜その2 申請する〜

まずエリア放送を始めるにあたって数多くの準備が必要になります。

電波を送出するに当たっての認可を求める作業、機材の準備などがこれに該当します。
エリア放送を専門にやっている業者が存在するので、そこを介した方が良いかと思います。どちらも普通の民間団体がやるには重すぎる作業です。

こうした業者と組んだ、と仮定した上で話を進めます。

まず電波を送出するに当たっての認可を総務省に求める必要があります。
実際の作業については総務省本体ではなく、各管轄への資料提出と認可処理が行われます。総合通信局の管轄地域と所在地のページをご覧下さい。
事務処理には最低でも6ヶ月掛かります。私の経験したときは6ヶ月をオーバーしました。相当前から準備する必要があることを覚悟してください。

申請時には地図を提出する必要がありますが、これが厄介です。
アンテナを設置する場所から予定している出力より送出されるであろう範囲を同心円状に地図上に記録、提出する必要があります。
田舎であったり、WiMAXのような総務省も元気に後押しする規格であれば緩いのですが、エリア放送はそうでもないようです。
サービス範囲にプロジェクトに関係のない住宅や駅、他の会社などが被ってくると「影響があるかも知れない」と却下されます。
先の西洋美術館のように、敷地内で電波が収束するようなスタイルが丸く収まりやすいです。

理由付けも考えなければなりません。私が関わった当時は「配信系機材のテスト」という名目であればスムーズに処理される、という話を聞きました。そのため、二台の同一の送出系では理由が通らず断念しました。

ちなみに認可を受けなかった場合、微弱電波でのサービスになります。アンテナの周り、半径3メートルくらいがサービス範囲なので相当寂しいことになるのは間違いありません。アンテナの周りに携帯電話を持って人が集まる光景というのも、真夏の虫のようで大変シュールでした。。。