ワンセグ エリア放送 〜その3 準備する〜

申請が始まると機材の手配、コンテンツの準備が始まります。

これもまた民間団体レベルでは準備が難しいものになります。

まずは機材。基本的な構成を図に起こすと以下のようになります。

大きく分けてワンセグ送出系、ワンセグ送出系の二つに分かれます。
以上の構成でも映像が安定しない、ということになるとクロックジェネレータの追加なども考えられます。
結構な機材量になるということと、いずれもプロ機材なので手配が困難です。
購入するとなると数千万クラスになるとのことですし・・・

また、各機材間はBNCケーブル、あるいは同軸ケーブルで接続されます。
特に同軸ケーブルの場合、許容最大長は20m程度、それ以上の接続はアンプを途中に挟む必要があります。
加えて建物の壁などに挟まれると電波が届かないため、場所によってはギャップフィラーの導入が不可欠です。
部分的にHD-SDI/IP変換装置を用いることで多少柔軟な機材設置も可能ですが、多くの場合ケーブル敷設工事などの検討が必要になります。機材設置計画も早めにすることが重要です。

データ放送も同時に行う場合、データ放送ストリーマやリアルタイムMUXを用いたコンテンツ加工も必要になります。コンテンツに何を用いるのか、編集も含めた準備計画が必要です。

総合で考えてみると、意外に手間暇が掛かるため、申請を完了した辺りから彼方此方に根回しをしたり、計画を立てたりし始めるのが無難です。それ以上に、予想以上に掛かる機材準備、コンテンツ制作、工事費のために予算確保が重要になってくることがお分かり頂けるかと思います。